タイタニック
自他と利他について考えていました。
ふと、タイタニック(映画)のあるワンシーンを思い出しました。
タイタニック号が船長のずさんな指揮によって氷山にぶつかり、船内は大騒ぎになりました。
緊急用の小舟は数が少なく、乗客員の半数も乗れません。誰の目から見ても全員が助からないことは明らかで、我先にとパニックになります。船長はせっせと乗りました。船員に対し金をやるから自分や家族を優先して乗せろと言う者もいましたが、皆が皆必死で乗り込もうとするので、優先も何もありません。
やがて船が沈み初め、赤ちゃんを抱いたままの母親、自分をおいて少しでも多くのお客さんが助かるよう、最後まで小舟を下ろす作業にかかり続けた船員、家族たち、家に大切な人が待っている恋人、千を越える人々が氷点下の海に溺れました。
皆海でもがきながら、やがて凍ってゆきます。
それを離れた場所で緊急用の船に乗っていた人々は黙って見つめています。
ある人が言いました。
「この船はまだ乗れるのだから、彼らを助けに行くべきだ」
するとある人が言いました。
「今行けば、無理に乗り込まれて制限人数を越え、この小舟まで沈んでしまう。助けたいならあなた一人で泳いで行けばいい」
言われた方は黙ってしまいました。
(以上、映画からだいたいの内容を引用しました。脚色され、事実とは異なる点があるかもしれません。)
タイタニック号沈没事故では、こうして1503名の命が失われました。
質問です。
金を使って自分や家族を助けてくれと言った人は、間違っていますか?
お客さんを助けるために、自分の命を犠牲にした船員は間違っていますか?
小舟に乗っていた人々は、溺れている人々を助けに行くべきでしたか?
有り難し 28
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