浮世(憂き世)
昭和初期の演歌というか流行歌の歌詞には浮世(または憂き世)と言う言葉が頻繫に使われました。
輪廻転生が真実となれば、この言葉は重要な意味を持ちます。
輪廻転生即ち心が永久に生き続けるということは、この世に死がある限り心は現世と来世(後生)の二つの環境を持つことになります。
到達が極めて困難な涅槃に依る智慧の完成を除けば、心は二つの環境のどちらが真実の住処であるかと言うことを考える必要があります。
当然死を伴う現世より来世が真実であることは明確です。
そこで現世に憂き世と言う言葉が使われるのだろうと思います。
現実に現世を生きることは大変です。
空気と水は兎も角、食料は殺生を伴うものが大部分です。
五戒にある如く殺生は悪の根源です。悪人でなければ生きることはできません。
しかし生きる為の必要悪ですから、ここから弱肉強食の世界が広がります。
現在の世界情勢の表れもこれが根源でしょう。
死ねば殺生は無くなりますが、心がそのままでは、再び転生が繰り返され、殺生を余儀なくされます。
現世では来世に留まるべく心の修行が必要になります。
これが仏教ではないでしょうか?
有り難し 10
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